updated on March 26th, 2001
合同演奏の練習には少し早めに会場に到着した。 ホールに入ってみると、3年生も一緒になって第1ステージの練習を行っていた。 午前中で人数も少ないというのに、そこそこ会場が響いている。 秋に練習を見に行ったときよりも、ずいぶん上達しているようだ。 本番の演奏が楽しみになってきた。
食事の後、開場からしばらくしてホールに入る。 中央の前から十数列目にすわり、開演を待つ。 客は1階席の半分くらいは埋まっているだろうか。 見知った顔ぶれが見え隠れする。 やはりふるさとの演奏会である。
校歌のオープニングでリサイタルは始まった。 20年前の自分らのときと同じように1番と4番を歌う。 男声は3年生も入っているので音の厚さもあり安定して聞こえる。 うむうむ。 なかなかである。
そのままの人数で第一ステージを歌う。 普段は4人の男声陣もこのステージは余裕があるようだ。 3曲目の「空飛ぶうさぎ」は全国総文でも歌っている。 言葉が明確に伝わってくるのは素晴らしい。 上田先生の指導の賜物だろうか。 アルトが存在感をもってビシバシ響いているのは、かなりの進歩に感じた。 3年生が一緒に歌っているだけではない何かがあるのかもしれない。 一方、ソプラノは上体だけで歌っている感がある。 この感じはリサイタルを通して言える事だけれど…。
第二ステージは1、2年生だけのステージとなった。 少ない男声をはさんでのフォーメーションである。 たった4人しかいないが、女声のパワーには負けていない。 ただ、「少ない」との意識が強すぎるのか、力んでしまって却って響かない感がある。 もっと楽に歌ったほうがいいのに…。 まあ、外野からは好きなことが言えるからねえ。 「夢見たものは」では、ア・カペラに挑戦である。 のびのびとまではいかないまでも、最後までしっかりした和音が響いていた。 言葉の表現にまで到達していなかったのが残念だなあ。
第三ステージは、恒例のOB合同合唱である。 曲目もここ数年は同じらしい。 我々の頃は、「河口」とあと1曲だったのになあ。 それはともかく、OBが20人以上加わり、大人のしっかりした声に支えられたステージになった(と思う)。 絹本さん指揮と上田さんの伴奏は、上田さんが中学生だった頃の師弟コンビらしく、 十ん年ぶり(?!)の再結成だそうだ。 指揮をするよりも緊張したという上田さんのピアノは、大地讃頌の間奏が危うかったものの、 無事に(^_^)ステージを終えることができた。
休憩時間に、ロビーをうろついてみると、岸田敏志さんからの花束が届いていた。 昨年9月のコンサート出演のお礼だろうか。 大変律儀な方である。 上田先生は感激していたに違いない(^_^)。
休憩の後は恒例のミュージカルだ。 第15回リサイタルでやったのが最初で、20年近くも続いていることになる。 今回のお題は「ブレーメンの音楽隊」。 主役の1年生が、どんな活躍を見せてくれるだろうか。
で、感想を一言で言うと、「ネコ」あなたはえらい。 ファンになってしまいました。 他のOBも同様のことを言ってたぞ(^_^)。 他のメンバーも、演技力といい度胸といい、本当に素晴らしい。 合唱になると、その魅力が半分以下になってしまうのが惜しいなあ。 ミュージカルのときの声の響きが、そのまま合唱に使えればよいのだけれどな。
第五ステージの賛助出演は、豊小合唱隊。 数年に一回の割合で出ていただいている。 一時期よりはちょっと人数が減っているような気がするのは気のせい?。
第六ステージは「木下牧子作品集」と題して、3曲の合唱曲を取り上げた。 上田先生が得意な曲だからか、指揮者が音楽を引っ張っているような表現となっている。 それに対して、歌い手がついていっていないような感があったのは残念だった。 もっと自主的に音楽を表現する、言葉の持つ意味を伝えようとする、 そんなところを磨いて欲しいと思う。 何かきついことを書いてしまったが、決して水準が低いわけではないぞ。 より思いが伝わるようにするには、歌い手の表現が少ないように思うんだな。 一人一人が「この曲が好きだ」というのがわかるだけに、 もう一歩踏み込んだ取り組みをして欲しいなあ。
演奏会終了後、OB5人で打ち上げ。 上田先生を誘ったが、都合がつかなかったようでパスとなった。 懸命な判断だったかも(^_^;)。 上に書いたような辛らつな批評が出てくるかもしれないからな。
打ち上げは場所を代えて続き、さらにOB二人が合流した。 酒はうまかったけど、ちょっと呑み過ぎたかな。
上村正継(34期)