コンクール情報(2000年)

updated on October 16th, 2000

NHKコンクール

各校の演奏曲と審査結果

開催日
2000年8月18日
会場
加古川市民会館大ホール
課題曲
はじめに……(長田弘作詩、松下耕作曲)
審査員
斉田好男
洲脇光一
中西覚
畑儀文
林達次
三室尭
春原秀一郎
学校名指揮・伴奏自由曲
金賞兵庫県立神戸高等学校(混声)指揮:山本龍弥 Laudate pueri(Javier Busto作曲)
金賞武庫川女子高等学校(女声)指揮:山口英樹 無伴奏女声合唱のための組曲「祇園双紙」より、嵐山(西村朗作曲)
銀賞兵庫県立北須磨高等学校(女声)指揮:足立尚樹 Ave Maria(Javier Busto作曲)
Lauda Sion(G.Orban作曲)
銅賞兵庫県立長田高等学校(混声)指揮:合田芳弘、ピアノ:田村かおり 混声合唱とピアノのための組曲「宇宙の果物」より、宇宙の果物(宗左近作詩、鈴木輝昭作曲)
銅賞甲南女子高等学校(女声)指揮:森啓一 O VOS OMNES(Kocsar作曲)
MOMENTI MOSICALIより、FU-FU
奨励賞関西学院高等部(男声)指揮:安川佳秀、ピアノ:藤井かずあき 男声合唱組曲「戦旅」より、自分の眼(伊藤桂一作詩、高田三郎作曲)

兵庫県立篠山鳳鳴高等学校(混声)指揮:佐藤英朗、ピアノ:酒井友香里 混声合唱曲「島よ」より、波の果て(伊藤海彦作詩、大中恩作曲)

兵庫県立加古川西高等学校(女声)指揮:辛川和人 女声合唱組曲「そらとおんなじいろだから」より、小さな星が消えた(おうち・やすあき作詩、平吉毅州作曲)

兵庫県立姫路南高等学校(混声)指揮:浅井智恵、ピアノ:佐野舞 我が里程標(片岡輝作詩、平吉毅州作曲)

兵庫県立八鹿高等学校(混声)指揮:西谷秀樹、ピアノ:山本めぐみ 混声合唱組曲「IN TERRA PAX〜地に平和を」より、知った(鶴見正夫作詩、荻久保和明作曲)

兵庫県立豊岡高等学校(混声)指揮:上田由紀子、ピアノ:大田初音 混声合唱組曲「ティオの夜の旅」より、ローラ・ビーチ(池澤夏樹作詩、木下牧子作曲)

兵庫県立柏原高等学校(混声)指揮:植田克巳、ギター:三枝由明、近藤宏之 「クレーの絵本第1集」より、あやつり人形劇場、幻想喜歌劇「船乗り」から格闘の場面(谷川俊太郎作詩、三善晃作曲)

兵庫県立福崎高等学校(混声)指揮:中嶋京子 Ave Maria(Janvier Busto作曲)
Axuri beltza(Basque folksong、Janvier Busto作曲)

兵庫県立赤穂高等学校(女声)指揮:中川明彦 無伴奏女声合唱のための「南島歌遊びII」より、戯れ(福島雄次郎作曲)

同じ賞の中での順番は出場順です。

ちなみに、上村の勝手な採点による順位は以下の通り。

金賞
北須磨、武庫川女子
銀賞
神戸
銅賞
長田、豊岡
教育委員会奨励賞
関学、甲南女子

同じ賞の中での順番は成績順(^_^)です。

練習見学記

お盆の真っ只中の15日に、練習に潜入してきました。 コンクールの直前ということで、NHKコンクールの自由曲を中心の練習となりました。

練習は腹筋運動から始まりました。 今年から新たに取り入れられた練習方法でしょうか。 息を出しながらの腹筋の訓練は、練習効果が高いものといえますね。

腹筋運動3セットのあとは、いわゆる発声練習です。 男声の声の出し方、姿勢を中心に指導(の真似事)を行いました。 少し注意するだけで、声の出がガラッと変わるところはさすがです。 高校生レベルの柔軟性がわかります。 せっかくなので、上田先生の協力を得て、全体での発声法のアドバイスを行いました。 普段はあまり意識をしていないであろう背筋の使い方やブレスを吸う際の背中への意識について、 10分ばかり練習しました。

自由曲は、ティオの夜の旅から「ローラビーチ」を演奏します。 出がいきなり、無伴奏+ソプラノパートソロですから、 ここの出来が結果を左右するのでしょう。 全体に声が明るいのですが、ちょっとカワイイ感じで、もう少し大人の響きが欲しいところです。 練習もそこを中心にはじめられました。

ア、エといった開いた母音の響きが課題のようです。 どうしても浅くなりがちで、意識がどこかに行くと、すぐに戻ってしまいますから要注意。 練習を進めていく中で、少しずつ声が練り上げられていっているようです。

後半の練習は、女声は兵庫県コンクールの練習、男声はパート練習となります。 女声合唱になると、より大人の声が求められますから、 より緻密な練習になってきました。 別室から聞こえてくる男声も、なかなか良い感じに響いています。

お昼ちょうどで今日の練習は終了。 お疲れ様でした。

休憩中に上田先生にお話を聞きました。 「今年は譜読み(音取り)が遅くて、7月半ばに復帰した時にはどうなるかと心配でした。 ようやく、曲作りの段階に入っていますが、発声のことや言葉の発音、 曲の練り上げなど、しなければならないことがたくさんあって、 どこまでいけるか、まだまだ不安がいっぱいです。」 とのことでした。

本番でどこまで練習でやったことが発揮できるか、それが結果を左右するのでしょうね。 18日に加古川市民会館でNHKコンクールは行われます。 気が向けば(^^)、聴きに行こうかな。

上村正継(34期)



NHKコンクール観戦記

加古川市民会館で行われたNHKコンクール兵庫県大会に行ってきました。 会場につくと、ちょうど高校の部のリハーサルが始まったところでした。 出演順1番の高校から順に3分間のリハーサルが行われます。 豊高の出番は7番。休憩前のちょうど良いところでしょうか。

リハーサルでは、男声の声が悪く、相当緊張している様子。 先日の浜松の時のようなことはないのでしょうか。 ちょっと心配です。 女声は伸びやかに声が出ていて、ちょっと期待できますね。

リハーサルに引き続いて、オープニング、本番へと進みます。 一つ前の八鹿高校の演奏が終わり、いよいよ豊高の演奏です。

さほど緊張した雰囲気も感じさせず、何となくですが良い演奏ができそうな気配です。 ピアノでAの音が提示され、課題曲が始まります。

アルトの第一声、やや硬めですがまずまずの滑り出し、男声が弱いのは人数の点で仕方ありません。 さて、第一の難関は冒頭の男声の旋律です。 昨日の練習でやった歌い方を自分らのものにした歌い方ができているようです。 直前に注意したように、テンポをしっかり保って伸びやかに歌っています。 これは上手くいきそうな感じです。 4声が揃って、声がのってきているようです。

テンポが変わり、音楽の遠近感もそれなりに出てきているように感じます。 ところどころギクシャクするのは、あと一歩のツメが甘かったせいでしょうか。 中間部に入ります。 練習の時には声がへたってしまったところでしたが、何とか保っている様子。 まあ、他のトップレベルの学校でも上手くいってなかったところだから、 大きなミスにはならないはず。 無事にフィナーレへと向かいます。 最後の和音もしっかり決めて、まずは一定レベルの課題曲です。

自由曲の音がピアノで鳴らされました。 ハミングの後、ソプラノの旋律が奏でられます。 3日前まで、あんなに浅い声だったのが、まるで別の団体が演奏しているような 素晴らしい響きです。 言葉が自然に聞こえ、本当にリラックスして歌っているように思えました。 貝の螺旋。テンポが速くなっても、声の響きは落ちません。 ピアノの三連符の動きの乗って、歌い方の表情もできています。

男声のハミング。 6人だというのが信じられないくらい良く響いてきます。 乗っているときというのはそういうものなのでしょう。 女声・男声の掛け合いもバランスを崩さず、エンディングへ。

ベースのパートソロはかっこよかったよ。 特訓の成果がありましたね。 ソプラノの旋律で回想しながらフィナーレ。 無事に演奏は終わりました。

終わった瞬間、入賞は間違いないと思いました。 審査待ちの間に生徒たちにもそのことを言ったのですが、 結果としては……。 一緒に聞いていた何人かの先生方の話も聴きましたが、 豊高は入賞はするだろうとのことでした。

さて、いよいよ審査発表。 金銀銅賞には豊高の名前はなく、残る2校のどちらかかと思っていましたが、 教育委員会奨励賞は1校だというアナウンスに、 あかんかったと気づいてしまいました。 思った通り、奨励賞は関学の名が告げられました。

まあ、コンクールは水物だといいますし、1校を除いては、それほどおかしな結果でもなく、 大人の私らとしては、仕方がないかなあと思います。 ただ、生徒にとっては「次」がないわけですから、残酷なことだなあとも思ってしまいますね。

参加校と演奏曲目および審査結果をご覧ください。

上村正継(34期)

この夏を振り返って

長い長い厳しい夏休みが終わろうとしています。 育児休暇を終え、7月半ばに学校に復帰をしましたが、コンクールまで一ヶ月しかない。 何から手をつけていったらいいんだろう・・・というのが、最初の印象です。 コンクール曲の音取りが、あまり進んでいない上に、声も例年より、薄い。 でも、去年の雪辱のために、多数参加している3年生のために、 なんとかしなければ・・・と、悩みに悩んだこの夏の練習でした。

今の生徒たちに必要なことは、基本的な発声。 そして、なによりも自分たちでもっと積極的に練習に取り組むこと。 与えられるのを待っているようでは、困ります。強い精神力、体力も必要です。 この夏は、例年以上に暑すぎましたから。

8月は、浜松での全国高校総合文化祭、Nコン、兵コンと、 大きな舞台を3つも経験しましたが、 それぞれのステージごとに、力をつけていったように思います。 惜しくも賞は逃しましたが、帰りのバスの中での、生徒達の感想は、 達成感に満ちて、この夏の練習とコンクールがとても収穫のあったものだということを実感できました。 私自身、金賞を取っていたとき以上に満足しています。 一回りも二周りも、成長した生徒たち。 この子達と一緒に、悩みながら、厳しい練習に耐え、 感動できることを心より、幸せに思います。

生徒の言葉より

「こんなに楽しかった夏休みは、今までになかった」
「つらい練習でやめようかと思ったこともあったけど、続けてよかった。これからも、続けます。」
「音楽部に入って、本当によかった」

以上、音楽部顧問 上田由紀子(40期)

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