全国コンクール・金賞受賞 アーバンライナーで楽々 叔父の訃報 浅倉・城山トンネル ようやく著作権申請 11月も終わり 審査結果詳細
朝はいつものように起きて、1時間半程度練習をする。 音程がいま一歩決まらないのが気になる。 当日の練習ともなると、細かい部分についてはどうにもならないところがある。 そういうところに拘るよりは、音楽全体のとらえ方を揃えるほうが演奏のできは良くなることが多い。 もっとも、出の和音が決まらないとすべてが崩壊するのも確かだから、 細部と全体のバランスが重要なのは言うまでもない。
演奏の第一声はわれらがテナー。 「Quoniam(なぜなら)」の意味合いを表現するのは、すべてテナーの第一声にかかっているとも言えよう。 昨日の練習で何か会得したのか、気持ちよく歌いだせるようになり、 萎縮することもなくテナーの声が響いている。 全体のバランスで言えば、ソプラノが伸びてこないのが気がかりだ。 本番に備えてセーブしている? それにしてもテンションが低いんだよな。 練習でさえもテンションが高いテナーとは別物。 「練習から高いテンションが出せるなんて、そんなに脳天気ではないわよ」 逆に、そんな風に思われているに違いない。 練習の終わり頃には、ようやくエンジンがかかってきたのかハーモニーが決まりだした。 のどが温まってきたんだね。
本番前のリハーサルは、そこまでのテンションの高まりを打ち砕くような散々な出来であった。 「え? こんなに響かないの?」 自信を持って出していたテナーの第一声は弱弱しく、当然のごとく和音はめちゃくちゃであった。 ここで妙に力んでしまうのが常のはもーるだったのだが、 今回は平然と本番のステージに向かったのがいつもと違うところだった。 少なくとも私自身は、きっと良い演奏ができるとの確信に近いものをもって、 舞台袖に移動したのだった。
我々の前は、佐賀県代表のMODOKI。 課題曲の演奏は音程が下がっているように感じる。 自由曲も、整ってはいるもののやや平板な表現に留まっているのではないか。 本番前の気持ちの高まる中、冷静に演奏を聞く私があった。
7番はもーるKOBE。 いよいよ自分らの順番がやってきた。 去年の琵琶湖ホールに似た雰囲気の会場で、気持ちの良い演奏の予感を持ちつつステージに並ぶ。 平田先生の指揮が振り下ろされ演奏が始まった。 Quoniam。 なんて気持ちよく声が出るのだろうか。 8名のテナーの声がひとつに溶け合い、ホールに響き渡ったのだった。 そのあとに続く3パートの声もぴったりとはまり、「これはすごいぞ」。 旋律の重なり、絡み合いを全身で感じながら、 練習では感じたこともない音楽の響きをステージで幸福に感じていた。
自由曲がまだすごかった。 Stabatの出だしはもちろんのこと、中間部の速さといったら、 少しでも速過ぎるともう口が回らなかったのではないか。 ぎりぎりのところ、でもまさに狙ったテンポで表現が決まったのだった。 G.Pで会場に残響を響かせ、Fac meの最高潮のところは余裕を持って歌いきった。 ラストのソプラノのメロディもしっとりと歌えたのだった。 本番に強いねえ、今年のソプラノ(^_^)。
ステージを降りて、平田先生は感激にインタビューにも言葉が出ない様子。 82歳にして若々しい心をいまだ持たれている、すごい先生であります。
記念撮影のあと、せっかくの全国大会だからとホールに入って演奏を聴く。 一言感想を。
女声合唱団悠 はるか。銅賞。 普通の女声合唱団といった演奏。 声の響き、ピッチのそろえ方の精度を高めないと、男声・混声には勝てないのかな。
大分市民合唱団ウイステリア・コール。銀賞。 端正な演奏を聞かせていただいた。 数多い千原作品のなかでも素晴らしい演奏だったとは思う。 でも、それほど感激しなかったんだよな。 何かが足りない気がする。
なにわコラリアーズ。 金賞。三重県知事賞。シード。 抑制の効いた演奏で、金賞は間違いなし。 ただ、例年ほどの完成度は感じられなかった。 はっきりいうと練習不足だったのではないか。 シードになったのは、減点するところが少なかったということだろう。 1位をつけた審査員がいなかったというのが、これを裏付けている気がする。
大久保混声合唱団。金賞。文部科学大臣奨励賞。シード。 課題曲は不満だ。 得意の高田作品だったのだろうが、平凡な表現に過ぎなかったし、 伝わってくるものも少なかったように思う。 亡くなった辻さんだったら、別の表現をしていたのだろうか。 自由曲は、気迫が満ち満ちた演奏だったには違いない。 でもこれが1位なんですかねえ。
枝幸ジュニア合唱団。金賞。 中高生で構成された合唱団だが、ハンディキャップなしでも十分に最高レベルの合唱といえよう。 ハンディキャップという言葉を出す時点で失礼なことだな。 昨年ほどのインパクトはなかったとの評判だが、私は去年よりも感じるものはあったし、 同じオルバーンを歌った仲間として、共感したのだった。
徳島男声合唱団「響」。銅賞。 ダンスタブルを選択した団体を聞いたのはここが最初で最後だった。 いわゆる「グリークラブ」の声とは違うものを目指しているのは感じられるが、 道まだ半ばという感じだろうか。 それにしては、自由曲の選曲がソレ系になってしまっていないかな。 来年の演奏を期待したい。
全演奏も終わって、いよいよ審査結果の発表である。 演奏順に発表されていく。 金賞常連が「銀賞」に終わる中で、何となくはもーるが金賞になる予感が高まってきた。 7番、はもーるKOBE。ゴールド・金賞。 団員の歓声がホールに鳴り響いたのだった。 テナーのS氏は咆哮を上げて、声が出なくなってしまったようである(^_^;)。 特別賞の発表で日本放送協会賞までいただいて、初の金賞に花を添えたのだった。 こんなに高い評価をしてもらえたなんて、感謝感激である。
例年になく(といっても昨年との違いしか知らないが) 盛り上がって、大いに酔っ払った打ち上げだった。
さて、審査結果をまとめておこう。
津からの帰りは、アーバンライナーで大阪直行であった。 昨日みたいに乗り換えするとやっぱり面倒だよね。 値段もいっしょだし、やはり直行に限る。
全国コンクールも終わり、仕事に復帰じゃ。 そう思っていた矢先の訃報である。 午前中だけ出勤して、午後は車で実家方面に駆けつける。
一時入院していたことは知っていたが、そこまで悪くなっているとは思っても見なかった。 70代前半の死は、世界第1位の平均寿命を誇る現在において、 あまりに早いなあ。
弟からのメールで知っていたが、実家付近のトンネル工事がようやく終わって、 村中を貫くバイパス道路が供用開始している。 今日はじめて通過したのだが、 ほんと、あっという間に村を通過してしまう。 旧道の喫茶店などは閑古鳥が鳴いているのかも。
いままで村中をのんびりと歩いていた人たちも、 バイパスのスピードに戸惑っているに違いない。 事故が起こりませんように。
コンサートCDの著作権申請をようやく郵送する。 やろうといい始めて2ヶ月が過ぎている。 あまりに忙しかったことが言い訳にしかなっていないよな。 次回は、もっと早くしよう。
仕事の上では、11月は今日で終わりである。 下期が始まって2ヶ月があっという間に過ぎ去ったことになる。
音楽活動では充実した2ヶ月であったが、仕事の面でも「超」忙しかった。 もう少しはのんびりしたいと思う今日この頃である。
はもーるのメーリングリストに審査結果が送られてきた。 1位が二人。 昨年と違い、上位に入れている審査員が多い今回の結果である。 最低の順位は権代さんの10位。 1位の大久保混声が9位で、この採点が反対になっていると、 はもーるが総合一位になっていることも採点表の分析でわかった。 新増沢方式の不可思議なところではある。
詳しい審査結果は、ハーモニーが発売されてから、webのどこかに掲示することにしよう。